緩和ケアチームのご紹介

 がん患者が命ある限り自分らしく生きるという新しい理念を、米国のがん患者が組織するがんサバイバー連合が出しました。治癒の難しいがんになったからといってすぐに命が尽きるわけではありませんが、病状によってさまざまな症状(痛み・食欲不振・不眠など)がでてくることもあります。緩和ケアとは自分の生活に合わせた治療や症状をコントロールしていくことです。自分がどう生きていきたいかを考える機会でもあり、自分らしく生きる力を引き出すように援助をすることが緩和ケアチームの役割です。 緩和医療は治療医学、予防医学に次ぐ第3の医学、また21世紀の医学とも言われています。WHOの定義では「緩和医療・緩和ケアとは、治癒を目的とした治療が期待できなくなった患者さんに対する痛みなどの苦痛症状の緩和を含めた積極的な全人的医療、ケアである」としています。 全人的な医療、ケアとはなんでしょうか?全人的医療とは、病気そのものの症状の治療・ケアだけでなく、患者さん本人の社会面、経済面、心理面など、その人をとりまく環境を幅広くとらえながら、それらのケアも同時に行う医療をいいます。主治医が疾患そのものの治療を行うとすれば、緩和ケアチームは疾患及びその治療に伴う苦痛の緩和を目標としています。がんと診断された早期の時点から、緩和ケアチームが主治医や病棟スタッフと協力して患者様・ご家族のサポートをさせて頂くことで、入院治療生活にともなう不安・苦痛を出来る限り軽減するとともに、よりその方らしい生き方を選択するためのお手伝いをしております。
 

 有志が集まって2003年、本荘由利緩和ケア研究会をスタートしました。この会を基盤に、2006年、当院での緩和医療をどのように実践していくかを検討し、そして各病棟での緩和医療に困難を生じている患者さんと医療者を支援するために、現在の「緩和ケアチーム」が設立されました。「緩和ケアチーム」は、医師・看護師・薬剤師などで構成され、定例会議として毎月第2,4火曜日17:30から第一会議室で症例検討会を行っています。検討会は意欲のある方ならだれでも自由参加とし、症例検討会での主な内容は、担当者が事例を提供し、症状コントロールの方法や精神的な支援についてそれぞれの専門分野から意見を出し合い、よりよいケアのあり方を考えていきます。またいま困っている問題を共有し、解決の手がかりに向けての討議や、新しい知識を学んだりする場となっています。また、緩和ケア担当看護師が、病棟において除痛困難な患者さまを往診し、医師・看護師と相談して最善のケアを追求していきます。今後は「緩和ケアチーム」の活動の一環として、季刊誌の発行や症状コントロールのパンフレットの作成と計画しています。「一人で悩まずにみんなで話し合ってより良い方法を考えていく」を目標にしています。
 

緩和ケアチームの依頼について

  当院では、一般病床に入院されている患者様及びそのご家族を対象とする院内コンサルテーション型の緩和ケアを行っております。緩和ケアチームの介入を希望される場合は、主治医または担当看護師へその旨お伝えいただき、「緩和ケアチーム依頼状」を書いて緩和ケア相談窓口に連絡してもらう必要があります。依頼があった翌日、緩和ケアチームメンバーが直接病室へお伺いして詳しい説明と診察を行い、その日からケアを開始させていただきます。

緩和ケアチームへの依頼方法〈要約〉

 @緩和ケアチームへの受診希望、相談
        ↓
 A緩和ケアチームへの依頼書〈頼診箋〉を2階麻酔科外来の緩和ケア相談窓口に届ける
        ↓
 B緩和ケアチーム専属看護師の訪問
        ↓
 C緩和ケアチームのケアの開始


実際に患者さんのそばに行きケアに当たるスタッフ

山ア 豊(やまざき ゆたか)

 ペインクリニックを専門とします。
 入院生活での痛みなど、患者さんのさまざまな、身体的な負担が少しでも軽減できるようにがんばります。

鈴木 聡子(すずき さとこ)

 緩和ケア担当看護師です。
 患者さん・ご家族の皆さんの不安や悩みを聴かせていただき、一緒に考えさせていただきます。
 緩和ケアについてスタッフからの相談にも対応します。

森川和夫(もりかわ かずお)

 薬剤師です。
 種々薬剤の正しい服薬方法や薬剤の基本的情報をわかりやすく説明いたします。

橋本正治(はしもと まさじ)

 専門は外科ですが抗がん剤や栄養のことについて相談に応じます。
 病気と向き合うなかでさまざまなストレスがあるかと思います。お気軽にご相談ください。